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支配より、共存が本質なのだ。 [旅「ヨーロッパ」]

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「明日登りに行くのさ」小さなスプーンで器用にスープを口に運びながら、カナダ人は答えた。スイス南部に位置する街、ツェルマット。てっぺんが角のように鋭く伸びた山マッターホルンが有名な街だ。翌日、ロープウェイで麓まで登り、トレッキングを楽しむことにした。昨日見上げた山が、目の前で大きな両手を広げ歓迎していた。麦わら帽子を被り、ひんやりとした空気の中を歩く。しばらくして、川の水を飲む羊の群れに出会った。白い綿の塊が必死に水を飲む姿は、宮崎駿の世界によく似合った。30頭はいたが、羊飼いは見当たらなかった。彼らは彼らのペースで生きている。我が物顔の人間たちが、結局自然に包まれて生きていることを実感した。ここでは僕と羊は対等だった。羊が角で太ももをドンドンとこづく。少し痛かったがそのままにさせた。もう少し遊ばせてやるつもりだ。頭の中に、キューピーのコピー「考えてみれば人間も自然の一部なのだ。」が響いた。




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