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まくらの数だけ、心地いい噺がある。 [涙活]

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こんにちは、泣語家の泣石家 霊照です。まくらをご存知ですか?「は?泣石家の奴、この暑さで頭がイカレテしまったんじゃぁないか?」「決まってるじゃん、寝るときに頭の下に敷くクッションだろ!」と期待どおりの答えとリアクションを勝手に想像してありがとうございます。いいえ、僕がお尋ねした「まくら」は違います。ご存知の方も多いとは思いますが、あらためて説明をさせていただくと、落語のネタに入る前のお話です。ちょっとした時事ネタ、世間話みたいなものから、言い伝わっている小話、定番の言い立てなんかが繰り出されますよ。

それこそ時事に明るい噺家さんたちは、面白おかしく時事ネタを弄り、笑いに変えていきます。まくらでお客さんの反応を伺うんですね。(お、今日のお客さんはよく笑う、やりやすいね)、(うーん、今回のお客さんはセコキンだね、難しいわあ)と。あ、セコキンというのは落語の隠語で、「笑わない客」のことを言います。と、偉そうに解説していますが、先日覚えて使いたかったのでご勘弁。まくらでお客との距離を測るなんて、ボクサーでいえばジャブですな。このジャブの応酬にどう対処するか、落語を聴くお客の方も試されている瞬間ですなあ。

そんな「まくら」にも噺家さんの色が出るのは当然でして、今回ご紹介するのは、春風亭一之輔師匠のまくら本。ガラケーで書いたというその技量(細かい文字を打つ)もさることながら、内容ですよ、筆舌に尽くし難いほど面白い。どこまで狙っているんだろうというぐらいのボケが入っていて、まくらだけで十分に笑ってしまうまさに漫談のような導入話なんです。そこから自然に「スーッ」と本題に入って行くるからまた唸る。この本を読んでいると、一之輔師匠が、普段どこに意識を持っていき、何を拾っていきているのかというのがわかる気がしました。

「春風亭一之輔 いちのすけのまくら」笑気かぐわしい、一冊です。




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