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ファインダー越しの青は、僕たちだけのものだった。 [旅「中南米」]

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カンクンに着いたということは、旅の終わりを指していた。宿はカーサ。スペイン語でカサとはホテルを指す。安宿だったので、その手の若者がたくさん集まっていた。僕らは、でっかい扇風機が天井で回っている部屋で、オイチョカブを始めた。3人も乗るとベッドはみしみし音を立てたが、特に気にならなかった。「俺たちは日常、ギャンブルをしているぜ」と消防士は笑った。事実その消防士は強く、カズタカが1人でさんざん負けた。元気がないので、朝飯を奢ってやった。パンとハムエッグだけの簡単な朝飯だった。そうだ、コーヒーは海を見ながら飲もうぜ。俺たちの海だぜ。カメラを持って、海に出る。夏は青いのが正解だった。




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